AshiraseAshirase

背景を選択

文字サイズ

【イベントレポート】あしらせユーザー交流会(2023年12月21日開催)

2023年12月27日 更新

2023年12月21日に、オンラインでは2回目となるユーザー交流会を開催しました!
当日は、今年1年開発してきた機能について、あしらせの開発メンバーとご参加いただいたユーザーさまとで座談会形式で振り返りました。

【参加したあしらせスタッフの紹介】
代表 千野
取締役CTO 田中
エンジニアリーダー 秋本
お客様担当 大澤

【目次】
・代表千野より今年1年の振り返り
・今年開発してきた機能と皆様からいただいたお声について
 ・曲がり角の振動パターンが変わったことについ
 ・マイルート機能について
 ・AIおすすめ検索について機能紹介
・質疑応答

【代表千野より今年1年の振り返り】

ユーザーの皆様、今年1年大変お世話になりました。
あしらせは、2023年1月からクラウドファンディングで販売を開始しました。お届け時期が遅れてしまったかたもいらっしゃいましたが、実際に皆様に使っていただけるようになってからはたくさんのお声をいただいたおかげで、機能の開発につながりました。
発送後すぐに実施した満足度調査では、満足しているとご回答いただいたユーザーさまは20%程度でしたが、先日実施したアンケートでは約60%のかたが満足しているとお答えいただきました。
最初の頃の製品は改善すべき点が多く、さらに振動部の故障が発生したことを反省し、必死に改善を図ってきた1年だったと感じています。故障につきましては、社内では最も大きな課題の一つとして再発防止に取り組んでおり、次のバージョンの開発を進めています。アプリの方は、位置情報や歩きやすいルートの部分に課題を持っていますので、研究開発を進めているところです。
それ以外にすぐ対応できる機能開発は、1月から12月までの間に約25回のアップデートを実施してきました。皆様がたくさんご意見を届けてくださったおかげで、製品の改善につながっています。弊社の誇れるところは開発スピードの速さだと思っているので、引き続き改善に取り組んでいきたいと思っていますが、今後は位置情報の向上や、歩きやすいルートのご提供のために中長期にわたる研究開発にも力を入れていく予定です。
今年は皆様と一緒に開発しているという気持ちで駆け抜けて来られたので、とても良い1年だったと感謝しております。

【今年開発してきた機能と皆様からいただいたお声について】

あしらせアプリは、2023年に約25回のアプリアップデートを実施いたしました。
その中でも特に大きかった開発や、スタッフにとって印象的だった機能をいくつか取り上げてお話しました。
トークセッションの中では、実際にユーザー様にお声を出してご参加いただく場面もあり、開発メンバーに直接お声が届く貴重な時間となりました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

6月30日のリリースで、振動パターンを変更いたしました。主に、曲がり角での案内に方向通知を取り入れました。

秋本:
振動のパターンについては、最適なものがなかなか見つけにくかった印象があります。いろんなパターンが出てきたときに、本当によいパターンがどれか悩みました。増やしすぎるとわかりにくくなり、シンプルにし過ぎると、今まで伝えられていたことが伝えられなくなるという難しさがありました。社内でもかなり議論と検証を重ねたなという思い出です。
田中さんは決めていくときに、何が難しかったですか?

田中:
もともと右左折がわかりにくいという声があって、どうしていけばいいか頭を抱えていました。振動のパターンを増やしすぎると絶対分かりづらくなる。でも方向通知をなくすと右左折のときに迷ってしまうと感じていて、それらを両立する振動パターンってどんなものがあるんだろうと悩んでいました。
私は創業する前から代表の千野とあしらせの振動パターンを開発していたため、アイデアが出尽くしていた感覚がありました。そんな中、今年の4月に入社した秋本さんが今の振動パターンを提案してくれたのを覚えています。定理や研究なども参考にしていましたよね?

秋本:
そうですね。人間が直観的に分かりやすい距離と振動の関係について研究されている論文があって、私はその専門ではないのですが、論文を参考に実際に振動させて歩くということを何度も繰り返し、少しずつ調整していきました。
当時、とにかくいろんなパターンの振動を実際に外を歩きながら試しました。蒸し暑い季節、みんなで外を練り歩いていたことを思い出しますね。

田中:
今の振動と前の振動を比べたとき、社内でも意見が分かれましたね。

秋本:
ただ最終的には、振動パターンを試していただいたユーザーさまの声が決め手になりました。何が最適か悩んでいたので、この検証を通してとても協力的なユーザーさまに助けられました。振動パターンだけでなく、その後の機能改善でも、ユーザーさまの声なしに今の機能は開発できなかったです。

ユーザーAさんからのコメント:
右左折は音声でも案内しているので、振動はなくてもよいと思います。それよりルートに対して正しい方向を向いているかが分からないので、まっすぐ歩けているかを振動で教えてほしいです。あしらせは足に取り付けるデバイスがあるため、情報が取りやすいのではないでしょうか。
また、現在音声で案内されている交差点の通知を、振動でも分かるようにしてほしいです。音声が減ると、歩行に対してより意識を向けやすくなると思います。

田中:
ありがとうございます。機能として実装可能かという観点では、可能です。ただ、現状はルート通知(次の道順をお知らせする振動)と方向通知(体の向きを変える振動)を同時に案内するのが難しいため、2つを切り分けて案内するようにしています。おっしゃっていただいた通り、あしらせはデバイスから情報を取得することが可能なのですが、方位のずれが課題としてあるため、まずはそこを中長期的に改善することから取り組んでいけたらと考えています。
交差点の通知につきましても、個人によっては振動パターンが増えると混乱につながる可能性があるため、設定でカスタマイズできるのが良いと考えています。

マイルート機能について

マイルート機能とは、自分が歩いた道を記録して自分専用のルートとして登録しておける機能です。ユーザーさまからいただいた「自分の歩き慣れた道を歩きたい」というお声をもとに開発した機能です。多くのかたからご意見をいただいていたため、インパクトのある開発だったと感じています。

秋本:
実はマイルートは、私が入社して初めて最初から最後まで開発を担った機能です。検索してルートを設定するのとは違う全く新しい機能なので、開発で悩むこともありました。例えば、歩いている位置や角度がずれてしまうとルートに誤差が生まれてしまうので、いかにきれいなルートが引けるか何度もパラメーターを調整しました。それでもうまくいかない場合は、修正依頼を送っていただくことにしています。
この機能をリリースして皆様に使っていただき、フィードバックをいただくまでの一連の流れを経験をして、これがユーザーさまと一緒に作っていくということなんだなと実感しました。

ユーザーAさんのコメント:
とても大変な開発だったのではないかと思います。普通のナビだと決められたルートになってしまいますが、マイルートは自分の歩きたい道を登録しておけるので、とても良い機能だと思っています。

ユーザーBさんのコメント:
マイルートで歩いているときに買い物や寄り道をしたら、マイルートに戻れるのですか?

田中:
ルートから外れた場合は「道を外れました」とアナウンスがあり、元の道に戻すようになっています。ただ現状、途中で寄り道ができる機能がないので、今後検討していきます。

ユーザーCさんのコメント:
毎朝犬の散歩でマイルートを使っています。ルートから外れたときにトントンしたら、通常のナビと同じように方向確認をして元のルートに復帰できるとよいなと思います。

秋本:
ここは社内でも論点になりました。現在、ルートから外れた場合は、外れた地点から最短で元のルートに戻るという仕様になっていますが、本当にそれで良いのか、より目的地に近づいて復帰した方がよいのかなどを議論しました。ここは個人によって違いそうなので、外れた場合の復帰方法をいくつか選択できても良いかもしれません。

ユーザーDさんのコメント:
通勤でマイルートを使っていて、ぼーっとしているときでも到着できるので便利だと思っています。マイルートから外れたときに出発地まで戻そうとすることもあるので、できれば合流する地点に戻してくれると嬉しいです。

秋本:
現状、場所によってはルートの先頭に戻そうとすることがありますが、おっしゃる通り、必ずしも先頭まで案内する必要はないと感じました。ルートの途中に戻されると、どこに戻ってきたか分からないのではないかという判断で今の仕様になりましたが、やはり個人で設定が変更できるようにしても良いかもしれません。

AIおすすめ検索について機能紹介

AIおすすめ検索は、調べたいスポットを話しかけるとAIがおすすめの施設を提案してくれる機能です。12月13日にベータ版をリリースしました。

秋本:
昨今AIを使った技術開発が流行っていまして、自然な会話のようにやりとりできるものがありますので、あしらせでも取り入れてみたという背景があります。AIおすすめ検索は、インターネット上にある情報を集約して表示してくれる仕組みになっています。まだ不確かな情報もありますが、今いる場所の周りにはどんなお店があるのかなど、新しい発見につながるようなワクワクする機能としてご利用いただけると嬉しいです。
こちらはユーザーさまからのお声をベースに開発した機能ではないため、社内では本当に面白い機能なのか?という議論がありました。ただ、リリースしてみないと分からない部分もあると思っているので、不確実な情報が含まれる可能性があることを把握したうえで、今回はベータ版という形でリリースさせていただきました。

大澤:
現在地周辺の施設を調べるだけでなく、旅行の計画などにもご利用いただける機能となっております。お出かけのとき以外でも、あしらせアプリを見る楽しみにしていただけると嬉しいです。ぜひ皆様からのご感想をお待ちしています。

【質疑応答】

質問:現在地即時報告機能と信号読み取り機能は実現可能ですか?
回答:今自分がどこにいるのか、建物の中から出てきた場所はどこなのかが分からないというお声はたくさんのかたから聞いていますので、あしらせでもそのような機能を開発できないかと議論を進めているところです。
信号読み取り機能についても開発は可能なのですが、まずはナビ精度の改善を最優先に注力したいということもあり、現在開発項目には含めていない状況です。

質問:女性の靴にも装着できるデザインの検討は進んでいますか?
回答:現在のモデルでは、サンダルやパンプス、ブーツなど一部の靴では装着ができない形状となっています。もちろん女性だけでなく、雪の降る地域では長靴に装着できないなど、性別問わずいただいているご意見だと認識しています。
次のモデルでは、まず外に出る本体部を小さくすることで、より様々な靴に馴染みやすいユニセックスなデザインにしていきます。しかし、形状を大きく作り変える場合、大きなコストがかかってしまう課題も現実としてあります。今後、お子様向けやさらに大きなサイズへの対応も含めて、今あるニーズに応えられるよう長期的に研究開発を進めております。

質問:次のモデルのデバイスの形など、現時点で決まっていることはありますか?
回答:本体部が小さくなることに加え、靴の中に入る振動部もより柔らかく薄い素材にし、振動を感じやすい設計と両立できるよう試作を重ねている段階です。
カラーは1色で提供し、薄いカバーでデザインを選べるようにする予定ですので、よりファッション面でも柔軟にご利用いただけるのではないかと考えています。

質問:本当の意味であしらせがあれば一人で出かけられるレベルに達する時期がわかれば教えていただきたいです。ユーザーの見え方にも左右されると思いますが、今後の求める姿とその時期を教えていただければと思います。
回答:次のモデルに向けて取り組んでいることが大きく3つあります。
まず1つ目は、位置情報の精度の向上です。現状、スマートフォンの機種によって精度が左右されてしまう課題があります。そこで、あしらせのデバイスを利用して高精度な位置情報を取得したり、足の動きで位置情報を補正したりする研究開発を大学と共同で実施しています。次のモデルの販売開始のタイミングで、全く誤差がない状態にするのはおそらく難しいと思いますが、スマートフォンの最新機種以上の精度を目標に進めています。
2つ目は、歩きやすいルートの提供です。例えば、「点字ブロックがある道を選んでほしい」「曲がり角を減らしてほしい」などのお声をいただいており、皆様それぞれに合う歩きやすいルートをどうご提供していくかという部分に課題を感じています。一歩ずつではあると思いますが、皆様にとって歩きやすい道を実現できるように取り組んでまいります。
3つ目は、目的地付近のサポートです。2024年1月中旬から試験運用という形でアイコサポートとの連携を開始することになりました。あしらせで目的地付近に到着した後、あしらせアプリからアイコサポートを起動することができ、通話で入り口までサポートします。詳細の情報が公開されましたら、そちらをご確認ください。

質問:今後のあしらせの販売予定時期や金額、新たなサービス等の情報があれば教えていただきたいです。
回答:販売予定時期は、2024年7月から8月頃を予定しております。金額につきましては、5万円前後でのご提供を検討しています。クラウドファンディングでご支援いただいたかたは、無償で次のモデルと交換させていただきます。また、新たなサービスに関しましては、ナビとナビ前後の部分で拡充していきたいと考えております。例えば、おすすめの目的地の提案や散歩機能の実装など、お出かけしたくなるようなサービスに取り組んでみたいと考えています。

当日のご紹介は以上です。これまでリリースされた機能の詳細は、リリースノートをご確認くださいませ。リリースノートのURLは、本記事の下部に記載しております。
2023年は、あしらせにとって非常に大きな1年となりました。あしらせをご利用いただき、お声を届けてくださった皆様、誠にありがとうございました。来年もユーザーさま同士で交流できる場や、あしらせスタッフと直接お話しできる機会を定期的に設けていけたらと考えております。
皆様のお声をもとによりよいサービスのご提供に取り組んでまいりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

【参考】

・リリースノート一覧
https://www.ashirase.com/news/category/release

・サポートからのお知らせ一覧
https://www.ashirase.com/news/category/support-news

赤いスニーカーにライトグレーのあしらせを装着して歩く躍動感ある画像

あしらせの特徴

特徴について詳しく見る
あしらせとスマートフォンの画像

あしらせの使い方

使い方について詳しく見る
スマートフォンの画面にQ&Aという文字が表示されている画像

よくある質問

よくある質問
靴にあしらせが装着されたイラスト

あしらせに関する
重要なお知らせ

重要なお知らせを見る